★★★★☆
振り返って、立ち止まる。
今まで出会った全ての人にカンシャの気持ちを込めて。
パイロットフィッシュ
大崎 善生 / 角川書店
++続き++
人は、一度巡り会った人と
二度と別れることはできない。
記憶は消せるモノではなくて、
深い、広い、透明な湖のようなところに沈んでいて。
透明だから見えるけど、手を伸ばしても、もう、元には戻れない。
あぁ、そっかぁ。って思った。
この本を読んでいて、出会うこと、終わること、幸せになること。
全てをそんなに悲観しなくても・・・って思ってた。
最後の方は、少し救われたような表現になっていて、少し安心した。
本当に、微妙な表現の違いだけど。
asamiも、由希子のように、正しいと思ったらその道に進む。
そう思ってるから、振り返っても怖くて戻れなくなってる。
間違ってるのかもって思うのが怖いから、出来るだけ強がってる。
でも、ちょっと違うのは。
幸せな時間って、その先の幸せへの課程に過ぎなくて、
いつかは終わってしまう・・・みたいなことが書いてあったけど、
asamiは、今が幸せな時間だったら、
それは未来へつながって行くんだと思う。そうあって欲しいな。
でも、彼氏といても、友達と仲良くても
漠然とした不安があるのって・・・
「いつかこの幸せに終わりがくるかも」って
無意識のうちに恐怖心があるからなのかな。
もしそうなら、もっともっと、今を大事にしなきゃって思った。
幸せが終わるかなんて、自分次第。
今、asamiがこうしていられるのは。
へこんだり、はしゃいだり、イロイロだけど、
自分のことを好きでいられるのは。
生まれてから今まで、出会った全ての人のおかげだから。
きれい事とかじゃなくって、ずっとそう思ってたから。
今まで出会った全ての人に、ありがとうって。
パイロットフィッシュは、住みやすい、居心地のいい環境をつくるだけで
その役目は終わってしまうけど。そーゆーのじゃなくて。
asamiは、もし誰かと別れが来ても、
深くて、広くて、透明な湖に放して、自由に泳いでいて欲しいな。
だって、亡くなったおじいちゃんとおばあちゃんと、
最愛のわんこ、ラッキーや・・・一緒に生活してくれたわんちゃんたちは。
今でもasamiのそばにいるって、それだけは、本当にわかるもん。
asamiも、誰かにとっての永遠のパイロットフィッシュでありたい。